ドライアイについて
ドライアイは涙の量や質の変化によって目の表面のうるおいが不足して、痛みや不快感などの症状を起こし、目が傷付きやすくなっている状態です。進行させてしまうと角膜が傷付いて深刻な感染症などにつながる可能性がありますし、他の疾患の症状としてドライアイが現れていることがあるため、はやめの受診が重要です。
特に近年は、パソコンやスマートフォンの普及によってドライアイになる方が増えています。昔は高齢者に多い症状でしたが、若い世代にも増えてきており、日本のドライアイ患者数は現在2200万人という指摘もされています。
ドライアイの原因
ドライアイは涙の不足によるものだけでなく、質が変化して蒸発しやすくなることで発症することが多くなっています。涙の成分で蒸発を防ぐ役割を担っているのは、まぶたの内側にあるマイボーム腺から分泌される油分です。このマイボーム腺がうまく機能しなくなると、涙が蒸発しやすくなってしまい、目が乾いてドライアイを発症します。ドライアイの原因では、このマイボーム腺機能不全によるものが8割を占めているとされています。
新しいドライアイの治療
当院で行っているアイピーエル光治療は、マイボーム腺機能不全を改善する画期的な治療法です。米国FDA(米国食品医薬品局)で承認を受けており、侵襲が少なく効果が高いことから注目を集めています。
マイボーム腺機能不全に行うIPL治療
涙に油分を与えて蒸発しにくくするマイボーム腺が詰まっていると、涙の油分が不足して目が乾きやすくなり、ドライアイになります。
アイピーエル光治療を行うことでマイボーム腺の詰まりが解消し、十分な油分が分泌されて涙が蒸発しにくくなり、目のうるおいを保つことができます。
アイピーエル光治療の施術について
治療の流れ
カウンセリング
アイピーエル光治療が可能で効果が得られるかどうかを検査・診察で調べます。
治療が適応と判断された場合には、治療内容や注意点などを説明し、同意いただけた場合に施術が可能になります。
なお、施術部位に毛が生えていて、光が反応してしまう可能性がある場合には、事前の剃毛や脱毛をおすすめする場合もあります。
施術準備
治療の前にメイクを落とし、洗顔します。
施術
残したいホクロがある場合には、パッチによりカバーします。
専用のアイプロテクトマスクを顔に密着させて付けていただきます。
水溶性ジェルを施術部位に塗ります。
照射は頬からまぶたの下、鼻にかけて行います。
数回の照射を行ったら、ジェルを落として目の周囲を洗浄し、施術終了です。
施術の所要時間は10分程度です。
施術後
マイボーム腺の分泌が改善され、目の乾きが緩和していきます。マイボーム腺が詰まりやすい場合でも、IPL治療を何度か受けるうちに効果の持続期間が長くなっていく傾向があります。
施術後のご注意
皮膚に赤みを生じやすい傾向がありますが、ほとんどは術後数時間で治まっていきます。なお、皮膚が弱い場合には、浅達性熱傷による赤みやヒリヒリ感を生じることがまれにあります。
洗顔、入浴、メイクなどには制限がありません。
治療後は、照射部位の紫外線対策がとても重要です。術後最低2週間は毎日しっかり日焼け止めを塗ってください。
よくある質問
アイピーエル光治療を受けられる条件はありますか?
高校生以上の方は施術可能です。ただし妊娠中の安全性は確かめられていないため、妊娠中の施術は行っていません。
ドライアイの症状があれば、効果がありますか?
マイボーム腺の分泌する油分不足から来るドライアイのみに効果があります。このタイプのドライアイは全体の8割以上を占めているとされています。ただし、涙の量が減る涙液分泌減少型のドライアイには効果がありません。そのため、事前の診療で医師が適応の有無を判断する必要があります。
施術を行うのは資格者ですか?
当院では医師か看護師が行っていますので、ご安心ください。
化粧をすべて落とさないと施術できませんか?
施術部位のメイクはきれいにクレンジングする必要があります。施術部位に日焼け止めを塗ってからご帰宅ください。
副作用はありますか?
赤みなどが出る可能性はありますが数時間で解消します。他の副作用は特にありません。
涙点プラグが入っていても治療可能でしょうか?
涙点プラグが入っていても施術可能です。
施術後も点眼は必要ですか?
点眼や温罨法(おんあんぽう)を継続することで症状の改善がスムーズになります。
治療は何回受けたほうがいいですか?
効果は1回でも実感して頂けますが、4週間ごとに3~5回施術することをおすすめします。
アイピーエル光治療 料金 1回 9800円(税込み)
完全予約制となります。092-408-2870までお電話いただくか、Web予約をご利用ください。
※当治療は⾃由診療のため、⼀般診療(健康保険使⽤)と同⽇実施はできません
※診察の結果、治療適応とならない場合があります。